2017年11月22日水曜日

スヴェトラーナ・ザハーロワの魅力(2)卓越した表現力、演技力


 バレエには歌もセリフもありません。
ダンサーは踊りと表情、仕草で与えられた役、場面、感情、
物語を観客に伝えなくてはなりません。
(写真は白鳥の湖)
音楽が一つ一つの音符の組み合わせで出来ているように
バレエも基本的な踊りの組み合わせで出来ています。
静止画で説明するのは難しいのですが、
上の画像画像とこの画像似たような形です。
しかし、スヴェトラーナが踊ると同じ形
が悲しみに見えたりコミカルに見えたりします、
優れた演奏家が同じ音符でも曲によって、違う音色を発するように。
勿論、他のダンサーもそうするでしょうし、
振り付けもそうあるはずです。
ではスヴェトラーナのそれはどこが違うか?
余りの素晴らしさに泣けるところでしょうか(笑う)
素晴らしい演奏が泣ける様に・・・。
また、ダンサーは踊りと別に役者の様な演技力が要求されます。
これは王子ジークフリートを落とし入れようとするオディール。
(悪魔ロットバルトの手先、いわゆるブラックスワン)
悪意を秘めた笑みを浮かべています。
果たされなかった王子の約束を嘆くオデット。
表情たるやバレエというよりお芝居を観る様です。
スヴェトラーナは、お姫様、悪女、幽霊、喜劇、村娘など色々な役を演じていますが、
どれも素晴らしい表現力、演技力です。
泣けます。